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教員紹介
Message
メッセージ
私は中国で出会った民族楽器の不思議な音色に衝撃を受け、研究の道を歩み始めました。現在は芸能、工芸、服飾、食事など様々な文化における美的な感性の差異や多様性に興味を持ち、研究しています。ビデオカメラなどのテクノロジーだけでなく、自ら芸能や機織り、工芸などを学ぶことで、身体をコミュニケーションのメディアとして活用してきました。研究は満足のいく答えを導き出すまで、人とモノとのコミュニケーションにおいて試行錯誤と失敗が続きます。得られた気づきを時に論文ではなく、パフォーマンスとして表現する試みも行っています。
皆さんはこれからファッションとビジネスという創造性と可能性の海原に挑んでいきます。多様な教員がいる大学での学びは、啐啄の機会です。行動の原動力である感動や興味を忘れずに、大いに試行錯誤し、失敗と成功の経験を積んでください。私も、皆さんの挑戦を支え、そこから多くを学び、共に成長していきたいと思います。
Field(s) of specialization
専門分野
- 文化人類学
- 映像人類学
- 東アジア・東南アジアの地域研究
Courses
担当科目
- メディア概論(1年前期・必修)
- 映像概論(1年後期・必修)
- 産業とメディアデザイン(2年前期・選択)
- デジタルテクノロジー演習(2年前期・選択)
- 映像実習(2年後期・選択)
- 地域企業・地方連携ゼミ(3年次通期・必修)
- 臨地実習Ⅰ(企業)(3年次通期・必修)
- 臨地実習Ⅱ(地方産地)(3年次通期・必修)
- 国際連携ゼミ(3年次通期・必修)
- 卒業制作・計画(4年次通期・必修)
- 統合指導ゼミⅠ(4年次前期・必修)
- 統合指導ゼミⅡ(4年次後期・必修)
Profile
プロフィール
総合研究大学院大学文化科学研究科地域文化学専攻単位修得退学。博士(文学)。タイ系民族の芸術文化に関する文化人類学的研究を行う。中国・雲南芸術学院音楽学院客員講師、日本学術振興会特別研究員(PD)、京都学園大学非常勤講師、国立民族学博物館外来研究員、タイ・チェンマイ大学芸術学部訪問研究員などを経て、現職。中国・晩象牙民族文化伝播公司の顧問を務め、民族文化の振興支援に取り組む。楽器演奏や織機実演などアートパフォーマンスも行っている。単著に『カーム・ソンコーカオ – 徳宏タイ上座仏教社会におけるシャーマンの送霊うた』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所出2017)、映像作品にLik Yaat: Chanting Conveys Heart and History (2011)、Sensing the Journey of the Dead (2014)など。モスクワ大学・ロシア科学アカデミー主催Moscow International Festival of Visual AnthropologyにてBest Film Prizeを受賞。
Academic Society Memberships
所属学会・協会・団体等
- 文化人類学会
- 東洋音楽学会
Selected publications
代表的な論文・著作名
Satoru, ITO Lik Yaat : Chanting Conveys Heart and History(邦題:こころを架けることば-リックヤートの朗誦と創作)(映像30分)、2011年
Satoru, ITO Sensing the Journey of the Dead(邦題:徳宏タイ族の送霊儀礼ソンコーカオのうた)(映像45分)、2014年
伊藤悟「織機から響く生活の音 ― 撮影と身体実践の往還が引き起こした感性への気づき」『カルチュラル・スタディーズ年報』2号、181-190頁、2014年
伊藤悟「人類学的映像ナラティブの一探究―民族誌映画制作における協働と拡張される感覚」『文化人類学』80巻1号、38-58頁、2015年
竹沢尚一郎・伊藤悟『津波を逃れて、避難所を運営する』(映像30分)、『津波から逃げる』(映像51分)、2016年
伊藤悟『カーム・ソンコーカオ - 徳宏タイ上座仏教社会におけるシャーマンの送霊うた』東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所出、2017年
伊藤悟「徳宏タイ族社会における詩的オラリティの伝承活動-女性詩師ワン・シャンヤーの取り組み」『中国雲南の書承文化-記録・保存・継承』山田敦士編著、勉誠出版、54-68頁、2019年
伊藤悟「北タイのソー芸能の継承に向けた歌師たちの組織化と革新」『アジア民族文化学会』20号、19-40頁、2021年
Personal website/related links
関連サイト等