ニューヨークの国際展示会に国際ファッション専門職大学の学生が参加!日本の伝統綿織物「久留米絣」の新たな価値を発信
2024.10.15
9月26日、ニューヨークにて開催されたテキスタイルの国際的な展示会「New York Textile Month※1」にて、本学の学生が参加し、日本の伝統綿織物「久留米絣(くるめかすり)」の織元である坂田織物との展示発表※2を行いました。本学では、日本各地の繊維素材や染織技術の魅力を見出し、産地と連携しながら海外へ新しいファッション知財として発信することを目的としたカリキュラムに取り組んでおり、学生たちは久留米絣のパイオニアである坂田織物(福岡県八女郡)にて実習を行ってきました。
- ※1 テキスタイルの多様性と文化的意義を祝うイベントでファッション、インテリア、アートなど、さまざまな分野におけるテキスタイルを中心に、展示会、トーク、ワークショップ、デモンストレーションなどが行われる。
- ※2 本企画は、福岡県の補助事業「弟子入りプログラム」(海外のアーティストに久留米絣の技術を伝えるプロジェクト)の一環として行われました。
学生が留米絣の新たな価値を提案 伝統を受け継ぎ、未来へ繋ぐ
学生は自ら企画した久留米絣のテキスタイルやハギレや括り糸をアップサイクルしたドレスなどの展示、坂田織物との取り組みについてプレゼンテーションを行いました。鮮やかな染物には、ダルマやおかめなどのキャラクターがあしらわれ、サブカルチャーとしての留米絣の新たな価値を提案しました。展示会には、ファッション業界関係者含めさまざまな人々が訪れ、久留米絣という伝統的な素材を現代的な視点で捉え直したことに対して、高い評価を得ました。
参加学生(左から:青木 ランニ、今井 たお、加藤 頌大 後ろ:宮坂 青)
NYの会場の様子
プレゼンテーション
世界3大ファッションスクールの一つ、パーソンズ美術大学の授業にも参加
また、展示発表だけでなく、ニューヨークを代表するファッション・アート専門の大学で、世界3大ファッションスクールの一つとして知られるパーソンズ美術大学の授業にも学生が参加しました。伝統を守るだけでなく、現代のマーケットに合ったものを提案する坂田織物による特別授業で、学生たちのグローバルな意識や視野を大きく広げる経験となりました。
坂田織物さまからのコメント
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「今回、国際ファッション専門職大学さんとの取組みは、技術的価値だけでなく地域文化の価値を新しい解釈で表現していただきました。今後もこのような取組を積極的に行い海外へ伝え続ける事で久留米絣の価値や認知度向上へ繋げていきたいと考えます」
- 有限会社 坂田織物 代表取締役 坂田 和生
学生のコメント
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「私はNYの現地に伺い、作品の設営や英語でのプレゼンテーション、パーソンズ美術大学で行われた特別授業に参加しました。クリエイティブでは、今回のために坂田織物様が一から制作をしてくださった久留米絣のグラフィックデザイン、そして久留米絣のハギレや括り糸をアップサイクルしたドレス、装飾を担当し、福岡県久留米市の工房にお伺いし実際に目で見てハギレや資材を選ぶという大変貴重な経験をさせていただきました。今回坂田織物様の取り組みに参加させていただいた中で“本物の価値とは”を改めて考えることができ、また更に久留米絣を好きになりました。今後も伝統文化×ARTで世界に発信をしていきたいと思います」
- 宮坂 青 ファッションクリエイション学科
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「それぞれ違う個性を持ったメンバーが集まったチームで、一から案を出し合って、企画から制作と動き、作品を発表するという経験は大変貴重なものでした。この二度とない大きな機会に携わらせて頂いた坂田社長、関係者の皆様に心から感謝しております。今後も久留米絣の素晴らしさを周りに広めていきたいです!」
- 青木 ランニ ファッションビジネス学科
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「今回は、坂田織物さんのご協力のもとニューヨークでの展示に参加させていただきました。普段手にすることの出来ない高級な織物である久留米絣をふんだんに使わせていただき、一からみんなでコンセプトやデザインを考え自分で手を動かし、今までにない経験をすることができました」
- 今井 たお ファッションビジネス学科
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「多様なメンバーが知恵を出し、長い議論と制作を経て、作品を発表することができました。久留米絣の新たな可能性を感じていただけたら嬉しいです。今後も、久留米絣や日本の伝統織物のさらなる可能性を追求していきたいです」
- 加藤 頌大(かとう しょうだい) ファッションクリエイション学科
学生が制作したパンフレット
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