オンワードHDとの産学連携!「アパレルDX人材輩出」のための、第2回ビジネスアイディアコンテスト決勝大会を開催
2022.09.24
本学では、2022年4月より、株式会社オンワードホールディングスとの産学連携で、今後のデジタル社会に対応したプロフェッショナル人材を育成し、産業界へ送り出すことを目的とした『ONWARDみらい人財プロジェクト』の2年目となる取り組みを行っています。
本プロジェクトのプログラムとして、ファッション企業が抱える実際のデジタル戦略上の課題に対し学生チームが企画提案を行う、『オンワードベンチャーアワード(ONWARD VENTURE AWARD)』の決勝大会が実施されました。
学科の枠を超え編成された全33チームの中から選考を勝ち抜いた7チームが参加した決勝大会では、経済産業省、オンワードグループをはじめとする審査員に対し、各企画をプレゼンテーション。最優秀賞は、新しい命を迎える家族に向けて親から子へスーツを贈る積立型ギフトサービスのビジネスアイディア“愛の繋がリレー、ここからはじまる親子のストーリー”に決定しました。
総評
■経済産業省 製造産業局 生活製品課 課長補佐(総括)前場 卓也氏コメント
消費者との関係をいかに構築するかということが今後重要になると考えています。経産省でも本年5月に「2030年に向けた繊維産業の展望(繊維ビジョン)」を発表しましたが、その中でも生活様式の変化や人口構成の変化の中でファクトリーブランドやD2Cといった新たなビジネスモデルの構築に向けて取り組む方向性を打ち出しているところです。そういった観点でも優秀賞を獲得した永澤ゼミチームは、データ連携や個々のブランドとどう繋がるかという施策についてしっかりとした検討がされていました。また消費者の視覚的な感性に訴えかけるという点や料金設定の工夫などの事業性についてもよく練られていたと思います。
■株式会社オンワードホールディングス 代表取締役社長 保元 道宣氏コメント
企業は、先の読めない激変の時代に直面しています。こういった不安な時代だからこそファッションビジネスの役割があると思います。愛を繋げたり、自己肯定感をあげるような生活に潤いと彩りを与えるお手伝いを行いたいと、本日の回を通して改めて強く感じました。また、その中で、若い人材にファッション業界に入ってもらい、既成概念を超えた新しい発想を持ち込んでいただきたいです。
2年目となるプログラムですが、期待を上回る内容でした。柔軟な発想とプレゼンテーション能力を持っている学生ばかりだと感じました。秋以降は、実社会の厳しい面も含めて学生の間に匂いを嗅いで数年後に社会に出てもらうために、インターンシップという形で貢献できればと思います。
■国際ファッション専門職大学 学長 近藤 誠一(元文化庁長官)コメント
このプログラムは学生にとって、社会のエンジンである企業がおかれた立場、すなわち収益性やサステナビリティ、社会課題への貢献など色々な要請がある中でどうやってたくさんの社員を抱えながら生き抜いていくのかなどを理解する上で、大学の中だけでは得られないヒントを学ぶことができる本当に良いプロジェクトだと思います。
変化が極めて激しいいまの時代を生きていくには、変わらないものは何なのかをしっかり考える必要があります。それはそもそも人間とはなんであるのか、人間はどう生きるべきかという問いです。そしてそれにこたえるのが文化、芸術です。そして現実の経済とそういった人生の問いを繋ぐ位置にいるのがファッション業界なのだと改めて感じることができました。
■最優秀賞受賞 名古屋Bチーム:新しい命を迎える家族に向けて親から子へスーツを贈る積立型ギフトサービス
【名古屋ファッションクリエイション・ビジネス学科 岩本さんコメント】
私たちはコロナ禍を背景に、家族愛に再注目したプロジェクトを提案しました。
オンワード様の既存サービスを活用して新たな形で提供する為にオンワード様の事業展開を徹底的に調べましたが、調べを進める中で、オンワード様とプロジェクトの両者に対して愛を込めることができました。その想いが届いたと思うと、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。
■優秀賞受賞 永澤ゼミチーム:ブランドと消費者をリンクさせるマッチングサービス
【ファッションクリエイション学科 成瀬さんコメント】
ただのBtoBの情報提供プラットフォームではなく、「マッチングアプリ感覚でブランドと消費者を繋ぐ」という現代的サービス体験を盛り込んだ部分が今回の企画の特長です。
チームとして取り組んだこの企画でプロの方々の目を通してこのような評価をいただけたのは非常に嬉しいです。チームワークというのはこの先の社会生活において必要不可欠なものだと思いますが、その面においても今回の企画を通してチームでやるやりがいや喜びを知ることができたと思います。
■最優秀賞受賞 淺野ゼミチーム:日本人の自己肯定感をアップさせるために自分に似合ったオリジナル洋服づくりをサポートするアプリ開発
【ファッションクリエイション学科 倉持さんコメント】
初めはZ世代の服に対する悩みを調査することから始めたのですが、その中で日本の若者の自己肯定感が著しく低いことを知りました。そこでZ世代の悩みを解決すると同時に、日本の人々の自己肯定感を上げられたらと思いこのようなテーマにしました。
資料集めをしている中で、日本の社会問題が自分の想像以上にたくさんあることを知りました。今回はその中でも「自己肯定感」について取り上げましたが、今後は他にも様々な問題解決に努めたいと思いました。
みなさん素晴らしいプレゼンでした。入賞したチームのみなさん、おめでとうございます!
10月よりオンワードグループのデジタル戦略部門においてインターンシップに参加も予定されています。今後の活躍も楽しみです!
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